写真展の作り方、テーマを決める | シンヤB写真展

2月2日からのシンヤB写真展だが、まずはテーマのようなものを決めないとならない。いつものことだが、私の場合は、ここでのテーマ (主題) やコンセプト (考え方) は、作っていくと変わっていってしまう可能性を予測してやらかくしておくことが必要である。変わるだろうと考えて、作り始めるこの時点で、記録として書いておくことも必要だと思っている。なぜならテーマやコンセプトが変わってしまったときに、もともとどうだったのかという情報がないと、それについて考察できないからだ。

Suruga Bay by Shinya B, 2018

さて、今回の写真展、Com- -pathy というタイトルはどうだろうかと思っている。

compathy
[kom-puh-thee]
feelings, as happiness or grief, shared with another or others.
dictionary.com

英語のコンパシーだが、辞書には「他者と共有される幸福や悲しみといった感覚」と書いてある。共感という意味である。

ブログにも少し書いたが先日、アメリカのカラー写真家であるアーサー・マイヤーソンさんにテンプル大学でレクチャーをしてもらい、その後、散歩写真撮影会を開催した。アーサーさんの写真術は素晴らしかったが、私の写真術とは何かが違うと感じた。少し考えたところ、共感の持ち方が違うのではないかと思うようになった。

Shibuya Crossing by Shinya B, 2014

私の写真は、共感が先になっていて、その後に構図や色といったものがくるのではないか。アーサーさんの写真は、構図や色というものが先にあって、その後に共感がくるのではないかと感じたのである。これがどういった違いになっていくのかは、まだはっきり説明できないのだが、そう感じたのだった。

そして、それ以来、共感ということについて、いろいろと考えることになった。

たまたま、「アルコールは共感を強める。自閉症にも効果ありエタノールの作用がオキシトシンに似ていることをマウスで確認 / Ethanol facilitates socially-evoked memory recall in mice by recruiting pain-sensitive anterior cingulate cortical neurons」という論文を読んだところで、それが記憶に残っていたこともあったのだが、先日、ラジオに出演した際に、何で写真を撮っているのかと聞かれ、「もともと人間には、共感されたい、共感したいという欲望があって、、」と答え始めている自分がいた。

そして、このラジオに出演した日に、そろそろ写真展の準備をしなくてはいけないと思っていて、共感についての展示ができるといいのではないかと思い立った。

ということで、Com- -pathy / 共- -感 というコンセプトになるように作っていこうと作業を始めている。

ちなみに、Com- は接頭語でもともと together (一緒) という意味、-pathy は連結形 (ギリシャ語からの外来語) で feeling (気分) という意味なので、これが分かるように Com- -pathy と表記することにした。どちらも、繋がることで意味を持つものであることも面白いと感じたからだ。

Compathy 2019

シンヤB写真展
2019年2月2日 (土) – 3月3日 (日)
08:00 – 23:00

Neighborhood and Coffee
スターバックスコーヒー池尻2丁目店
東京都 世田谷区 池尻2-27-7
池尻大橋駅 / 南口 (東急田園都市線) 徒歩4分
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この記事を書いた人

シンヤB

アーティスト、教育者、ドラマトゥルク。詳しくは、プロフィールをご覧ください。