写真は可能か — アンセル・アダムスと土門拳

基礎:

『日本人は集団主義的』という通説は誤り | 東京大学

『日本人が大戦中にとった集団主義的な行動は、外敵の脅威に直面したときに人間集団がとる普遍的な行動であるにもかかわらず、「集団主義的な文化」の証左であると解釈されてきたのは何故なのだろうか? その理由は、「対応バイアス」という思考のバイアスだということが明らかになった。

「対応バイアス」というのは、「人間の行動の原因を推定するとき、外部の状況を無視して、その行動と対応する内部の特性(たとえば、「集団主義的な行動」と対応する「集団主義的な精神文化」や「国民性」)が原因だと解釈してしまう」というバイアスである。』

Mental Level / Mental Modeling | Steven Shore

メンタル・レベル(精神・心・意識のレベル)

このページを読んだり、写真を見たり、世界の他のものを見たりすると、メンタルイメージ(心・意識の中の構築物)が見えます。ポール・カポニグロのこの写真を見るときに、焦点が移動します。でも、実際には「目」の焦点は変わっていません(平らなページを見ているので)。写真のメンタルイメージの中で焦点を変えるのは心であり、目の焦点を変えるのと同じような感覚を伴います。メンタルの焦点が意識の中で移動しているのです。

このページから反射した光は、目のレンズによって網膜に集光されます。網膜は視神経に沿って電気的刺激を大脳皮質に送ります。そこで脳はこれらの信号を解釈し、メンタルイメージを構築します。これは驚くべきことに、獲得した能力なのです。生まれつき目が見えなかった患者が視力を回復しても、最初は光しか見えません。メンタルイメージを構築する方法を学ばなければならないのです。

ピクチャーは、心・意識のレベルに存在しています、描写レベル(写真が示しているもの)と一致するかもしれませんが、それを反映しているわけではないのです。メンタルレベルは、描写レベルに対する私たちの知覚を詳細化し、洗練し、装飾します。写真のメンタルレベルは、「絵」の(そして「絵」のための)メンタルイメージを構築するためのフレームワークを提供しています。

アンセル・アダムスと土門拳 年表 | シンヤB

BORN FREE and EQUAL | Library of Congress (.gov)

土門拳が撮った早大生 | 早稲田大学 歴史館

この記事を書いた人

シンヤB

アーティスト、教育者、ドラマトゥルク。詳しくは、プロフィールをご覧ください。