書の書 Sunday, March 3, 2024

やれやれ、時の流れは残酷なもので、気がつけばブログのページはずっと白紙のままだ。指先がキーボードに触れ、まだ見知らぬ友人と再会を喜ぶように、文字を打ち始める。今日はただの日記を綴るのにちょうど良い、穏やかな日曜日。

休日、窓の外はものすごく静かで、世界がすべて止まっているように感じるが、この瞬間にも戦場では多くの人々が亡くなっている。愛する人は仕事へと出かけ、私は家事をこなしながら、ふとした瞬間に自分がどれほど運が良いかと考える。ランチはベトナム料理の小さな店で、炒め物の温かい食事を味わった。そこには、かつてのジャズカフェに似た、なんとも言えない懐かしさがある。

家事をこなしているあいだ、友人、えんちゃん(音楽家の福岡ユタカさん)からのとても久しぶりの音声コールは、まるで遠い地平線からの風のように感じた。我々はお茶をする約束をしたが、それはまるで未来への小さな扉が見えてくるよう。

午後は、阿部まるさんのダンスに命を吹き込む準備、ドラマトゥルクとしての仕事が私を待っていた。アートは時に私たちを現実から解き放ち、新たな世界へと誘う。5月の新しい作品が楽しみだ。

ドラマトゥルク業の後に、世田谷パブリックシアターで見たダンス作品は、私に新たなインスピレーションを与えてくれた。その後、トムとの会話は、過去と現在が交錯する瞬間となる。夜はピザとワインで、日々の疲れを癒やす。

家に戻り、パジャマに着替え、この奇妙な日々を綴っている。

金曜日のアメリカの大学での会議、Ate9 Cance Company のダンス公演、そして翌日のFJ’sでの Air Vessel Mark II 音楽ライブ。金曜も今日も生命のエネルギーがダンスを通して解き放たれ、夜はピガールで終わりを迎える。しかし、心の中のリズムは静まらず、眠りは遠のくばかり。

今日の写真はトムが撮ったもので、昨晩のライブの一コマを捉えている。

土曜日の音楽ライブは、過去と未来をつなぐ架け橋となるだろう。同じバンドの山中さんの音楽、Bucciさんの音、古谷さんのピアノ、書きたいことは山ほどあるが、20年ぶりのギターの復活は、新たな冒険の始まりを告げた。ノイズギターの響きは、深層心理のイメージが連続していく表象。Abelton Live からの生成AIによる音声サンプルは、まるで夢と現実の狭間で奏でられる旋律のようで、この瞬間にしか生み出せない独特のアンディストピア(undystopia*)となっていった。いつの日か、これらの音は過去の記憶の一部となるのだろうか。しかし今は、ここにあるすべての瞬間が、まるで奇妙な小説の一ページのように、美しい輝きを放っている。

マクトゥーブ(Maktub/書かれている)。

*アンディストピア(undystopia*)は、シンヤBが作った造語で、未来はディストピアに向かっているように感じるが、そうはならないだろうという意味の単語

Shinya B at FJ’s / March 2, 2024 / Photo: Tom Cude

やれやれ、ぜんぜんブログが書けていなかった。書き始めたいのでタイプを始めてみる。まずは、日記のような感じでいいだろう。

今日は日曜日で、意図していたわけではないのだが、めずらしく仕事が入っていなかった。ゆっくり起きて、仕事に出かける愛方さんを送り出し、洗濯物を干して、ゴミを出し、倉庫に荷物をしまいに行って、ベトナム料理屋でランチを食べた。そういえば、家にいる時に、えんちゃん(音楽家の福岡ユタカさん)から音声コールがあって、SNSのメッセージではなく久しぶりにリアルに話した。近く、お茶をする予定。

2月に上演された、阿部まる(アベミ)さんのダンス作品をドラマトゥルクとして手伝ったのだけれど、春にコンテストに出品したいとのことで、午後に会うことになってたいた。(これは仕事ですね)2時間ほど打ち合わせをしてから別れ、私は世田谷パブリックシアターに向かった。

金曜日にアメリカの大学の学生達と見たダンス作品、いろいろ気になることがあり、今日も見ることにした。3月19日に上演するダンス作品をダンサーの石井さんらと制作中なのだが、7人の群舞作品で、今日まで世田谷パブリックシアターで上演されていたダンス作品も7人の群舞であり、これまた参考になるなーと思い、もう一度、1階ではなく2階席から見ることにした。

公演の後、写真家のトムさんとピガールで合流。作業中のプリントを見せてもらう。ご飯でも食べるかということになって、ピザ屋さんへ。

9時ぐらいに家に帰り、パジャマに着替えて、歯を磨いて、このブログを書いている。

金曜は授業はないが、アメリカの大学でリサーチ委員会の委員なので会議に出席し、そして、学科の新しい先生との面接があった。夜は、劇場にて、学生達と Ate9ダニエル・アガミ)を見る。エネルギー溢れる作品であった。生のドラムと7人のダンサーの群舞は圧巻。イスラエルの人が作るダンス作品は、愛も溢れているが、忍び寄るような恐怖もそこには同時に存在していて、独特の緊張感がある。翌日は自分の音楽ライブだったので早く家に帰るつもりだったが、群舞から受けたテンションが下がらないと準備できそうにないなーと思い、ピガールへ。久しぶりのピガールだったので、3杯飲んで帰った。よく分からないのだが、結局はなかなか寝れなかった。

土曜は、FJ’sで音楽ライブ。昨日のことだが、こう書き始めると、何から書いたらいいのか分からない。プロデュースは私が担当なので、予約を入れてくださった方々にメッセージをしたり、行きたいと思っていると返事をしてくだっさった方とのダブルチェッキングしていたら、出かける時間になってしまった。ギター、エフェクト、アンプ、Macbook、ミキサー、ワインと、小さいスーツケース4つの移動であったが、写真家のトムさんが手伝いにきてくれたのでスムーズに会場に着けた。現場でのワインの紹介や物販は愛方さんが担当してくれた、ありがたい。

Air Vessel Mark II、ピアニストの古谷淳さんに入ってもらってから、2度目のライブとなった。今回は、山中さんもブッチさんも、そして古谷さんも慣れてきた感じがあって、サウンドがまとまってきたように思う。次の第3回は、可能であればレコーディングをしたい。ライブの後は打ち上げはしないで、お店で10時まで飲んで帰った。昨夜も、うまく寝つけなかった。

今日の写真は、写真家のトムさんが撮影してれた、昨日のライブの写真。ノイズギターというジャンルの演奏をしているのだが、7弦のヘッドレス・スラントフレットを使っている。実は、20年ぶりぐらいにギターを再開するにあたり、今までと違う体験をしたくて、このギターを選んだ。イバニーズのAZシリーズで、20年でギターも進化したなーと感じさせてくれる。ピックアップにタップ機能もあっていろいろなノイズが出しやすい。最新のギターの方がノイズが出しやすいとは思わなかったが、結局は、ノイズギターとして使っても最新ということになるのかもしれない。

Ibanez QX527PB の SWITCHING SYSTEM
Ibanezの公式ウェブサイトより

今回のライブでは、このノイズギターと Macbook から Abelton Live で環境音的なノイズを出した。MCで話さなかったが、 Abelton Live からのサンプルは、すべて AI に作ってもらった。あまり噂になっていなが、生成AI での音声加工、音声作成も面白いところにきている。画像と同じように、いくつかのモデルがあって、いろいろとリサーチしながら実験中である。予想としては、いま AI で作っている音は、いましか作れないだろうということ。いまはとても AI らしさがある気がするのだけれど、あっという間にもっと学習して、さらに別のクォリティになってしまうと考えている。

この記事を書いた人

シンヤB

アーティスト、教育者、ドラマトゥルク。詳しくは、プロフィールをご覧ください。