私にとっては大きい出来事だったので書いておきたい。12月にやってきた新しいデジタルカメラに慣れてきて、だんだんと写真が撮れるようになってきた感覚があって嬉しく感じているのだが、その中でも、この一枚は撮れていると思えるものができた。
フィルムで撮影していた時、私は1/30秒というシャッタースピードが好きだった。
フィルム時代、大学の写真の授業で1/60秒より遅いと手ブレすると教わった。つまり、1/30秒はブレる可能性があるリスキーなスピードだった。しかし、1/30と1/60の明るさの差はとても大きい (ちなみに2倍の光量)、そして、現像するとブレていて使えないかもしれない1/30秒の世界を写すことに私はなんだか惹かれていった。
デジタルになって1/30秒で撮影できなくなった。なぜかというと、必ず手ブレするようになってしまったのだ。そしていつしか、私はブレが怖くて1/125秒か1/250秒で撮影するようになった。
撮影を始めて一ヵ月ぐらいでカメラに慣れてくるとシャッタースピードが遅くてもあまり手ブレしないことに気づく。あれ、シャッタースピード遅いんだけどなんでブレてないの?という感じである。いつも手ブレが防げるわけではないのだが、1/250秒より遅いシャッタースピードも使うようになってくる。
今日のこの写真は、ISO200、F4.0、1/30秒。ちゃんと写るか分からなかったが、プレビューしてみると、思ったように撮れていた。カフェの窓側でこの設定なのだから、やはり私にとっては1/30秒なのだなと思ったりする。そして、ISO400にはしたくない。
随分と経ったけど、1/30秒が私の生活に戻ってきたのだ。これからの撮影が楽しみである。