初めてと考える

先学期(というか、今年から)、まだうまく名前をつけられていないのだが、大学の授業のカリキュラムを考えるさい、「初めてと考える」を実践してみている。授業で、初めて学ぶ人の立場を想定してみるということもあるが、それよりも、自分が知っていることを一旦忘れ、初めてこの授業を教えているとしたら?と考え、組み立てる、という発想方法。

例えば、初めて車の運転を誰かに教えると考えてみよう。

初めてだと、目の前にある「丸いもの」がなんだか分からないかもしれない。方向を変えるものだと気づけば、「しかし、なぜ丸いのか?」と思うかもしれない。

車を何に使うものなのか分からないかもしれない。「部屋のようなものに、なぜ丸いものがついているのか?」「なぜ四輪なのか?」「中にどうやって入るのか?」

車を、まったく知らなかったら、どうやって運転するところまで、たどりつけるのかに興味がでてくるのだ。

私なら、まず初めは、助手席に座ってもらい、ドライブにいくだろう。ビーチに向かい、運転が楽しいことを感じてもらいたい。

このようなことを想像・妄想しながら、授業のプロセスを検証していくのだった。

via PressSync

この記事を書いた人

シンヤB

アーティスト、教育者、ドラマトゥルク。詳しくは、プロフィールをご覧ください。