2017年4月16日の日曜日に、ギターリストのアラン・ホールズワースさんが亡くなった。カルフォルニアの地元で、10日の月曜日にライブをしていたから、突然のこと。
実は、7月には、ニューヨークでのライブも予定されていて、チケットも発売になっていた。その流れで、秋に日本にくるんじゃないかと期待していたのだが、叶わなかった。
私は、2度、彼の演奏を見ている。1984年の東京と、1992年のフィラデルフィア。フィラデルフィアの時は、彼と少し話すこともできて、写真も撮らせてもらった。その後も東京のピットインなどで公演があったのだが、スケジュールが合わなくて行けていない。
悲報を聴いた時、彼の音楽を聴いたら、いろいろなことが手につかなくなるなーと感じ、聴かないようにしていたのだが、スタンリー・クラークさんが、思い出話しとともに、アランさんが参加した自分の曲をFacebookにシェアしていたので、ついつい、金曜日に聴いてしまった。予想通り、そこからは、仕事が手につかず(ブログも!)、彼の曲を聞き続けることになった。
翌日も、頭の中では、「The Things You See」が、一日中流れていた。彼の曲を聴いてて思うのだが、私の写真は、彼の作る音空間に影響を受けている。シータでの展開の仕方などは、分かりやすい形と言えるだろう。
この1週間、すごく多くの人が追悼のメッセージを書いていて、それにも驚いた。自分も含め、なぜ人々は、彼の死に対し、ここまで感情を揺さぶられるのだろうか。
もしかしたら、それは、あからさまに「天才」だった彼が、商業的な成功をおさめなかったからではないか、と思えた。つまり、そこに、我々は、葛藤する自分自身の姿を見るのだ。
そして、ロック界で最も出世したヴァン・ヘイレンさんも含め、私たちは、すごく影響を受けてしまったのだと、再度、認めるべき日がきたのである。我々は、彼の死に接し、彼の影響力に、いまさらながら驚いている。
私の作品シリーズで、「Things I See(私が見るもの)」というのがあるが、これは、アランさんのファースト「I.O.U.」の一曲目の「The Things You See」と対となるイメージで製作を始めたものだった。
「I.O.U.」というアルバムタイトルも面白い。「あなたに借りがある」という意味だが、これは、このアルバムを自主制作で作った際に助けてくれた仲間に向けての意味だったのだろう。しかし、彼が亡くなって、このアルバムタイトルを、もう一度読むと、我々に対して問いかけているようにも聞こえる。つまり、「私たちは、あなた(アラン)に借りがある」だろう?という意味に思えてくるのだ。
The Things You Seeの歌詞(実は、いまだに、はっきりした意味が分からない歌詞であるw)
When I look at the edge
Oh it scares me
Though I know I’ll go
Always go back
If there was somewhere to go
My boat wasn’t holed on the reef
And my lack of belief
In the truth I am seeing…
To you I’ll tie
My inner eye
Which never, ever
Ever lies
Leave behind
To seek
And find
Within
The things
You see
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