パット・メセニーの始め方 | パット・メセニー 2019年来日記念ブログ

As falls wichita, so falls wichita falls | Pat Metheny & Lyle Mays
As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls | Pat Metheny & Lyle Mays

15歳からパット・メセニー ファンのシンヤBです (現在51歳)。FMラジオから流れてきたパット・メセニー・グループのライブを聞いてファンになりました。ナナ・ヴァスコンセロスが参加していたライブで、「ウィチタ・フォールズ」と「オフランプ」のツアーの日本ライブでした。

Offramp by Pat Methny Group
Offramp by Pat Methny Group

パット・メセニーが、2019年も来日します。

2019年1月にパット・メセニーが来日します。友人達と見にいくことになっているのですが、あまりパット・メセニーを聞いてこなかった友人から、今回のツアーの予習的にはなにを聞いておいたら良いのかと聞かれました。ブログに書いていいですかと聞いたらOKとのことだったのでブログに書いてみます。

パット・メセニーは1954年8月12日生まれのアメリカ人ギターリスト。今年で64歳です。今回、2週間の間に3種類のライブがあります。すべてブルーノートでのクラブ公演となります。

1月7日〜8日 東京 ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ  with パット・メセニー

日本のジャズミューシャンによるビックバンドとパット・メセニーの共演。2015年の Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN で一度だけ公演が行われた特別な企画を、クラブで再演することにしたようです。書き下ろしの新曲も演奏されるかもしれないとのこと。

2015年 Blue Note JAZZ FESTIVAL でのセットリスト

  1. Have You Heard
  2. James
  3. Hommage
  4. Last Train Home
  5. First Circle
  6. Song for Bilbao
  7. Are You Going with Me?

想定される楽曲:ジャズのスタンダードナンバーパット・メセニーの有名な曲、書き下ろしの新曲? (シンヤとしては、ジャコの曲も演奏してもらいたい)

1月9日〜10日 名古屋 パット・メセニー “A NIGHT OF DUOS & TRIOS” with リンダ・メイ・ハン・オウ & グウィリム・シムコック

1月11日〜14日 東京 パット・メセニー “A NIGHT OF DUOS & TRIOS” with リンダ・メイ・ハン・オウ & グウィリム・シムコック

2016年から、パット・メセニーは、リンダ・メイ・ハン・オウ (b)、グウィリム・シムコック (p, key) 、アントニオ・サンチェス (dr) とツアーをしています。2016年には来日もしました。昨年 (2018年) もヨーロッパとアメリカでツアーをしていました。2016年の来日公演を見ましたが、リラックスした演奏が聞けてとても良かったです。

今回は、ドラムのアントニオ・サンチェス抜きの企画です。このメンバーでアルバムを作るのだろうなと思っていたのですが、作ってないようですね。もしかしたら、このメンバーでの演奏は、このツアーで最後になるのか、それとも2018年のツアーでは新曲も演奏しているので、これからレコーディングに入るのか、楽しみですね。

2018年10月24日 Crest Theatre (サクラメント)でのセットリスト

  1. Pikasso Guitar
  2. So May It Secretly Begin
  3. Bright Size Life
  4. Unity Village
  5. Third Wind
  6. Always and Forever
  7. Unquity Road
  8. James
  9. This Is Not America
  10. The Red One
  11. 新曲
  12. パット・ソロ
  13. Farmer’s Trust
  14. Gwilym Solo
  15. Tell Her You Saw Me (with Gwilym Simcock) (Duet)
  16. 新曲
  17. Change of Heart (with Linda Oh) (Duet)
  18. Better Days Ahead
  19. Question and Answer (with Antonio Sánchez) (Duet)
  20. アンコール 1 パット・ソロ・メドレー
  21. アンコール 2 Song for Bilbao

想定される楽曲:パット・メセニーの曲

1月16日〜20日 東京 パット・メセニー “SIDE EYE” with ジェイムズ・フランシーズ & ネイト・スミス

パット・メセニーは、SIDE EYE と名付けられた新しいプロジェクトを始めることにしたようです。若い優秀なミュージシャンとツアーする企画とのこと。同じメンバーで、3月にもアメリカでのツアーが決まっています。新しいメンバー、新しいプロジェクト、どような楽曲になるか分からないですね。

ドラム、ピアノ、ギターのユニットなので、パラレル・リアリティーズという、ジャック・ディジョネット、ハービー・ハンコック、パット・メセニー共作のアルバムで素晴らしい名盤があり、それを想像してみたんですが、どうなることやら。

ジェイムズ・フランシーズもネイト・スミスも初めて見るので、いろいろと楽しみです。ジェイムズ・フランシーズのアルバムが発売されたところなので、これから聞くところ。

想定される楽曲:分からない (パラレル・リアリティーズのような感じなのかも)

パット・メセニーの始め方、何から聞いたらいいのか ?

さて、そろそろ本題である、どうやって聴き始めるのがいいのか? 3つ思いついたので、3つに分けてみました。

  1. PMRadio を聞く
  2. ベスト版、ライブ版を聞く
  3. シンヤBがお勧めするアルバム

PMRadio、パット・メセニーのラジオ局

PMRadio by PatMetheny.com

パット・メセニーのオフィシャルサイトにはパット・メセニーの曲だけがかかり続けるラジオ局があります。ウェブサイトの右上の「Join」から登録してサイトの会員になると聞くことができます。いまのところ無料ですので、聞いたことない方は、こちらが始めやすいと思います。

クオリティにこだわるパットさんだけあって、音質も十分です。このラジオを聞いて、好みのアルバムを見つけてみてください。

パット・メセニーのベスト版とライブ版

「ECM 24-BIT ベスト・セレクション パット・メセニー」というアルバムがあります。パットさんが自分で選曲したベスト盤で 24-bit でリマスターもされているので、スタジオ録音のベストであればこれがお勧めなのですが、問題は、このアルバムは Limited Edition だったようで、現在は入手困難の模様。追記: iTune Store にあるそうです。

Pat Metheny Selected Recordings

パット・メセニーはライブ盤も音質、演奏共にクオリティが高いので、ベスト盤としても聴けます。スタジオとライブどちらがいいかと聞かれたら、どちらも良いです。

1982年のツアーをまとめた「トラヴェルズ」 、1993年に発売された「ザ・ロード・トゥ・ユー」、どちらも80年代、90年代のベスト版で録音も素晴らしいのでお勧めです。

パット・メセニーの活動は、ソロとパット・メセニー・グループに分けられると思うのですが、この2枚はパット・メセニー・グループ名義のアルバムです。そして、どちらもグラミー賞を受賞しています。

Travels by Pat Metheny Group
The Road to You by Pat Metheny Group

シンヤBがお勧めするパット・メセニーのアルバム

いままで出てこなかったアルバムの中から、3枚選んで、さらなる、シンヤBのお勧めとすることにしました。この3枚は、どれも、パット・メセニーのソロのプロジェクトです。

どのアルバムも独自の世界観が素晴らしく、アルバムとしてもまとまっています。70年代、90年代、10年代、ざっくり20年づつの時間を代表する名盤と言えます。

Bright Size Life by Pat Metheny

「ブライト・サイズ・ライフ (1975年録音)」、パット・メセニーのデビューアルバム。20〜21歳の作品です ! ベースとドラムとのトリオ録音で、ベースはジャコ・パストリアス。ジャコはこのとき25歳 !

このアルバムに入っている、「ブライト・サイズ・ライフ」「シラブホーン」「ユニティ・ヴィレッジ」「アンクウィティ・ロード」「オマハ・セレブレイション」は、今回のツアーでもリンダ・メイ・ハン・オウとのデュオなどで演奏される可能性が高いです。

Secret Story by Pat Metheny

「シークレット・ストーリー  (1992年)」、パット・メセニー・グループの活動をお休みして作ったソロアルバム。こちらも素晴らしい音楽家との録音で、その後、ツアーも行いました。ツアーのMCで、NYのスタジオはいま大変だよ、すごいプレイヤーがみんなここにいるからね、とMCで冗談を言うほどでした。ちなみに、ツアーは不参加ですが矢野顕子さんも参加されてます。

ブルーノートのライブでも「オールウェイズ・アンド・フォーエヴァー」「アントニア」は演奏されるかもしれません。

The Orchestrion Project by Pat Metheny

「オーケストリオン・プロジェクト (2012年)」、オーケストリオンという自動演奏の生演奏ビックバンドを自分で開発して、その自動演奏バンドとのライブレコーディング。言ってみれば、一人で全部の楽器を演奏しているようなことになるんですが、生とはいえバックは自動演奏でクールな感じ、そこに、パットさんの熱いギターがのっかってくる感じが好きです。こちらもメセニーワールド炸裂です。

楽しみですね!! 私は、3公演とも見にいきます。

この記事を書いた人

シンヤB

アーティスト、教育者、ドラマトゥルク。詳しくは、プロフィールをご覧ください。