RICOH THETAワークショップ:人工現実(VR)の仕組み
360度カメラ(360度パノラマ)の仕組みについて書いておこう。
360度カメラは、二つのカメラが背中合わせになっているカメラと考えると分かりやすいだろう。この、二つのカメラには、魚眼的広角レンズが付いていて180度程の画像を撮影する。撮影された「丸い形の二つの画像」を、360度カメラ内で、エクイレクタングラー画像になるように、円から正方形に変換しつつ、2つの画像をスティッチングする(繋ぎ合わせる)ことで、360度パノラマを実現している。360度で鑑賞するには、専用のビューワーが必要。つまり、保存された画像を、専用のビューワーで再生(展開)すると、360度パノラマを見ることができ、この仕組、「二つの魚眼カメラで撮影」「円から正方形に変換、スティッチング」「専用のビューワーで展開」が、人工的に「360度パノラマな現実」を生みだしているというわけだ。
エクイレクタングラー(正距円筒図法・せいきょえんとうずほう)画像とは、地図投影法(地図を作る際に、3次元の立体を2次元の平面上に表現する方法)の一種である。地球儀で考えたときの緯線(横方向)と経線(縦方向)、カメラで考えたときは、左右(横方向)と上下(縦方向)が直角かつ等間隔に交差するように展開された像となる。画像のクォリティとしては、右端から左までの横方向の真ん中部分の画質が良好で、上や下に行くほど、画質が下がる傾向がある。もし、大きく紙にプリントするようなことがあるなら、覚えておくといいだろう。
RICOH THETAの場合は、シャッターボタンの反対側のレンズの画像が、エクイレクタングラーの中心にくる。ニコンの場合は、ロゴがある側だ。補足として、エクイレクタングラーの性質だけでなく、レンズも、レンズの真ん中付近で撮られたものの方が、レンズの端の方で撮らえられたものより画質が良くなる傾向がある。人物を撮影するときも、できれば、レンズの真ん中でとらえるようにするのがお勧めだ。
シンヤBによる、最新の写真ワークショップのお知らせは、こちら。次回は、東京、7月30日、8月11日、12日、9月3日、大阪、8月27日(2017年)。
CP+(シーピープラス)2017 パシフィコ横浜 2月26日(日曜)
シンヤBワークショップ:RICOH THETA ソーシャル・ネットワークキング作法
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