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昨年から始まったアドビとのコラボレーションは今年も続きます。写真講座の参加者からリクエストが多かった「初級写真講座 基礎編」を制作中です。カメラの座学とLightroomの座学がセットになっている講座で、第一回は「ピントの美学」と「Lightroom へのファイルの取り込み」がテーマ。動画ではなく文字で読んで勉強したいとのリクエストも多いので、文字バージョンをブログに掲載してみることにしました。まずは「ピントの美学」から。
ピント・フォーカスの仕組み
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ピントとフォーカスは同じで意味で、「焦点」である。ピントが合っているとは、画像がくっきりボケていない状態のこと。頭に入れておいて欲しいのは、カメラはレンズを前後してピントを合わせているということ。私たち撮影者はピントを合わせたいモノとの距離を、フォーカスリング (もしくはオートフォーカス) を使い合わせているが、実のところ、ピントを合わせたい場所との距離の情報をカメラに伝えると、カメラはレンズ — レンズの中に入っている複数の虫眼鏡のようなレンズパーツ — を前後してピントを合わせてくれる。
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ピント・フォーカスの語源
ピントの語源は、オランダ語の Brandpunt (焦点) の punt (プンツ) がピントになったとされる。brand は「火」、punt は「点」という意味、punt は英語では point (ポイント) である。
二つの (虫眼鏡のような) レンズを重ね上下し間隔を合わせると太陽の光を一点に集めることができ、そこに火が付くことから、Brandpunt 、火点 = 火がつく点 = 焦げる点が「焦点」となったとされる。
英語の Focus (フォーカス) は集合点という意味で、ラテン語がルーツ。元々は「炉・火」を意味し、家族が集まる場所を表していたとされるが、どのような背景で「焦点」として使われるようになったのかは記録に残っていない。
興味深いのは、焦点を意味する日本語の写真用語「ピント」はオランダ語からきているということ。これはつまり、日本に写真をもたらしたのは、オランダ人であったということを指していると考えて良いだろう。
コーヒー、コンパス、インキやピストルと同じようにピントもオランダからやってきたのである。日本に写真技術がやってきたのは1848年とされている。オランダ船が持ち込んだダゲレオタイプが最初である。ダゲレオタイプの話もしたいですが、割愛します。
Brandpunt
基礎としてマスターしたいピントの奥行きは二種類
レンズには「絞り (アパチャー)」と呼ばれる機能があり、絞りの設定で「ピントの奥行き」のコントロールができる。基礎としてマスターしたい『ピントの奥行き』のスタイルは二種類となる。
ピントのボケが感じられる写真
基礎をマスターするために、一部にピントが合っていて、ピントの奥行きが浅い状態をいつでも作れるように練習しましょう。一部にピントが合っている状態とは、前景か背景、もしくは前景と背景の両方がボケている状態です。
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ピントのボケが感じられない写真
前景にあるものから背景までピントが合っている状態をいつでも作れるように練習しましょう。ピントのボケが感じられない写真を、パンフォーカス (ディープ・フォーカス)といいます。
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ボケ、浅い奥行きの作り方
- シャローフォーカス (ピントの奥行きが浅い) といいます
- 奥行きを浅くするには、絞り (アパチャー) を開けます
- F値で言うと、F2など (F2がなければなるべく小さい値)
- コツはカメラを被写体に近づけることと、被写体を背景から遠ざけること
- 焦点距離は長い方がボケやすい (28mmと50mmであれば50mm、24-105mmのズームレンズであれば105mm)
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パンフォーカスの作り方
- ディープフォーカス (ピントの奥行きが深い) 状態を作ります
- 奥行きを深くするには、 絞りを閉めます。F値で言うと、F8など (F22は回折現象に注意)
- 前景にあるピントを合わせたいものとの距離から二倍の距離にピントを合わせる (前景が1m先であれば、ピントは2m)
- 焦点距離は短い方がピントがパンフォーカスしやすい (28mmと50mmであれば28mm、24-105mmのズームレンズであれば24mm)
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ピントの美学を習得するには
基礎を身につけるには、ピントのボケが感じられる写真と、ピントのボケが感じられない写真の二種類をいつでも撮影できるように練習します。
ボケは差別化を行うには絶好のツールですので、構図の一部として考えていけるようになると効果的です。まずは、主人公 (メインのモチーフ) がなんなのかを見極め、ボケを使い差別化します。
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人物撮影を例として考えると。
一般的に人物を撮影するときはピントの奥行きを浅くして背景をボケた状態にします。背景がボケていて、前にいる人物にピントが合っていると人物が目立ちます。ボケの前にボケていないものを置くと見た目の差ができるからです。この状態を差別化と呼んでいます。
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人物撮影でピントの奥行きを深くすることもあります。背景にもピントを合わせることで、その人が置かれている環境や状況などを伝えられるからです。ドキュメンタリーで使われる手法です。
ピントの奥行きが深い人物写真は「説明的」と考えることもできますのでドキュメンタリー向きと考え、ピントの奥行きが浅い人物写真は「感覚的」となるのでファッション向きと考えることもできます。
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風景写真はピントの奥行きが深いのが一般的ですが、ボカして距離感や立体感をだしていくこともできます。
まとめ。ピントの奥行きの「浅い」「深い」を意図的に作れるようになったら、ピントを構図の一部として取り入れ、「浅い (感覚的)」「深い (説明的)」を助長するツールとして使いわけるようにしましょう。
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(白湯を美味しいと感じるようになってきた。味だけではなくデトックスの効果もあ流ようだ)