アーサー・マイヤーソン氏との Photo Walk

アーサー・マイヤーソンさんのレクチャーをテンプル大学で Nobechi Creative と共催した流れで、アーサー・マイヤーソンさんと野辺知ジョージさんと Photo Walk を開催するこになった。昨日だったのだが、忘れないうちに、自分の感想を書いておこうと思う。

Park — shot during a photo walk with Arthur Meyerson & George Nobechi

あまり時間がないので、思いつくままに書いていく。

順番には特に意味はない。

アーサー・マイヤーソンさんのレクチャーも、今回の Photo Walk も無料で開催された。これは開催場所が大学だったということが理由だが、なんだか素晴らしいことだなと思った。

他の人が自分の目の前で写真を教えているのを見るのはエキサィティングだった。アーサーさんは、レクチャーと同じ内容で、「光」「色」「瞬間」をテーマに、「背景を作り込み準備をして待つ」「反射 (写り込み) を利用する」「フレームを見つけて利用する」という流れでワークショップを展開していった。

あとは、「なるべく撮影対象に近づく」「反射やフレームがなければ、構図はとにかくシンプルに」とも話していたことが印象に残った。彼にとっては「瞬間」というのは、人間が持つ仕草や行動を指していることも分かった。

アーサーさんは、Leica M10 + SUMMICRON-M 35mm f/2 ASPH で撮影していた。私も、いまライカを買うなら、この組み合わせにすると思う。ちなみに、余談だが、私も Leica TL2 + Summilux-TL 35 f/1.4 ASPH で、アーサーさんも私も Patagonia の黒いジャケットとつばの付いた帽子という、写真家あるあるな雰囲気。

一番驚いたのは、アーサーさんの撮影の速さ。こんな感じなのだ。

場所と対象を決める。露出を合わせたら、カメラは手に持つが、構えない。そこに静かにたたずむようにして、周りを意識しながら、静かにしている。撮影したい対象が揃った瞬間にカメラを構えピントを合わせて、撮影する。構えてシャッターを押すまでに5秒もかかからない。

これは刺激になった。そうだ、ストリートフォトグラフィとはこういうものであったかと思い出す感じ。

後半は、アーサーさんが迷子にならないように、彼が参加者と Photo Walk をするのを見守っていたのだが、ここでも面白い体験をすることになった。

皆んなが迷子にならないように注意して後ろからついていくと、参加者の誰かが止まることに気づく。止まるとは、何か撮影したいものがあったということだ。そして、その人の目の前に撮影対象らしきもの。大抵の場合は動いてしまうものがある。私は、動くもののシャッターチャンスは短いものだと考えていたのだが、見ているとそうでもなかった。絶好の撮影チャンス時間は思ったより長かった。これにはちょっとビックリしたとともに、今後の写真人生に影響を与えそうだ。

マスター写真家の撮影時間は一瞬で、世界が与えてくれる撮影チャンス案外長い。

もう一つ、印象に残ったことがあった。集合した時は天気が悪く少し雨が降る感じだった。撮影開始のトークの中で、アーサーさんは、こういう日には太陽が出たりすることがあるから、その瞬間がきたら逃すな。ドラマチックなライティングになるはずだと言った。そして、その通り、雲の隙間から太陽が現れたのだった。これは運もあるが、アーサーさん凄いと思った瞬間だった。そのチャンスに、私は、冒頭の写真を撮影した。(写真はいつもの感じであるw)

参加してくだったみなさま、ありがとうございました。アーサーさん、ジョージさん、おつかれさまでした。

Arthur Meyerson lecturing on a street during a photo walk
Arthur Meyerson lecturing on a street during a photo walk

この記事を書いた人

シンヤB

アーティスト、教育者、ドラマトゥルク。詳しくは、プロフィールをご覧ください。