白黒フィルムで撮影していると時間が静かになる:iPhone写真術

(プロセス)

昨日まで、ライカM6を白黒フィルムで撮影のローテンションだった。白黒フィルムに切り替わると、時間がゆっくり流れれてきた気がしたので、ノートを書こうと思う。

(ロジ)

いまの時点で気づいたことについて書いておきたい。3日のローテンションでの気づきは、なかなか興味深いのだ。

ライカのM6と白黒フィルムは、時間が静かになる件。:iPhone写真術

3日ごとに、カメラを変えるという生活をしている。

iPhone 7 Plus >> ライカ TL2 >> リコー・シータ >> ライカM6+白黒フィルム

というローテンションだ。

ちょうど、2サイクル終わったところなのだが、いろいろと気づいたことがあるのでかいておきたい。

興味深いのが、このローテンションでの撮影を、私自身が、「アート」だと感じていること。どうして、そう思うのか、まだ、理由は分からない。いままでの私の撮影は、テストという感覚が強かった。

ライカM6+白黒フィルムで撮影をはじめたら、iPhoneの写真のクォリティが上がった。どうやら、ライカM6で撮影するようになって、私のなかで、新しい基準が生まれてきたようなのだ。これは、忘れてしまっていた、変わることがない「基準」だったのかもしれない。この基準が戻ってきたことは心強い。この20年、いろいろなデジタルカメラを渡り歩いてきて、基準が曖昧になったというか、基準がない世界で暮らしていたようなのだ。

チューニングが合わない楽器で撮影していたような感じに近いのかもしれない。

デジタルカメラは、少しづつ私の「基準」を侵食していたのだ。

友人の映像作家、宮崎淳さんが、カンヌ映画祭で自分の作品が上映されることになったとき、16mmから35mmにしなくてはならなかったのだが、デジタルではなく、光での現像プロセスにこだわったことを、最近、よく思いだしてる。

デジタルで失われるものとは、いったいなんなんだろうか。

さて、3日のローテンションで撮影していると、各カメラの特徴が、私の中で浮き上がってくる上、自然に比較もすることになる。ここでの気づきは興味深いものばかりだ。

iPhone 7 Plus

今日から、iPhone 7のローテンションだが、なかなかテンションが上がらない。1日中打ち合わせで人と話していたこともあるが、まだ、1枚しか撮影してない。iPhoneの場合、撮影してやるぞ、というようなスイッチがないのだ。結局、iPhoneで撮影するようになったのは、SNSやブログで使うようになったのが大きいのだろう。そして、いつも持っていて、なにかあったら、簡単に撮れるカメラ。言ってみれば空気みたいなカメラだ(シャッター音はするが!!)。そう考えると、やはり、すごいカメラ。そして、身の回りのものは、なんでも、だいたいの場合、綺麗に撮れるという、便利すぎる、恐ろしいカメラだ。下の写真は、札幌のモエレ沼公園でiPhoneで撮影したもの。ProCameraアプリでRAW撮影して、Snapseedで現像。

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ライカTL2

一番新しいカメラということもあって、ライカ TL2は、ローテンションが終わってしまうのを、寂しく感じるカメラ。まだ手にしたばかりだが、写真を撮りたいと思わせてくれるカメラだ。ボディのデザインやインターフェースも、未来的なカメラである。このカメラに簡易的iOSが搭載できれば、さらに未来に進める気がする。つまり、そろそろ、カメラに搭載するためのiOSやアンドロイドのようなものが必要になってきていると感じているのだ。

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リコー・シータ S

リコー・シータだが、アプリで出力(変換)して、2D(平面)的に見せるとなると、トリッキーな見せ方になっていく。そのプロセスが、リコー・シータの特徴の1つなのだが、他のカメラとのギャップが激しい。このギャップが気になってきたので、次のローテンションでは、360度パノラマ(VR)で見せる形に挑戦するべきだと感じている。そして、それが上手くいけば、動画に挑戦という流れなのかもしれない。つまり、リコー・シータは、パノラマカメラとしてきちんと使うべきだと感じ始めたのだ。下の写真は、ギャップに戸惑い撮影した写真。この後、髭は切ったので、安心してほしい。

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ライカM6

ライカM6+白黒フィルムで過ごしていると、その日の時間が静かに流れていることに気づいた。このカメラがWi-Fiに繋がらないこともあるのだろうし、撮ったものをすぐに見れないこともあるのだと思う。ライカM6と一緒にいると生まれる静かな時間というのは、もう随分、体験していなかったものだ。フィルムで撮影しはじめて、このような効果がでてくるとは思わなかった。Life is good. 下の写真は、ライカM6で撮影した最初のロールからの一枚。

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via PressSync

この記事を書いた人

シンヤB

アーティスト、教育者、ドラマトゥルク。詳しくは、プロフィールをご覧ください。