リコー THETA Z1 が発売されて13日目に、RAW (DNG) ファイルをスマホでスティッチングする方法などの考察を書けるとは思っていなかった、リコー THETA をもっとも愛する人 シンヤBです。THETA Z1 は、発売そうそうに波に乗っている気がします。THETA Z1 にとって良いことが続いて起きていると感じているのです。いいぞー!あっぱれ!
リコー THETA Z1 の RAW (DNG) ファイルをスマホでスティッチングする具体的な方法についてまずは書きます
リコー THETA Z1 のコンテンツで進展していくと考えられるページは、この先も追記・更新していきますので、まずはいま書けることを書いておきます。
リコー THETA Z1、最安値・おすすめショップ情報、保証延長での比較も掲載 などは月一回ぐらいのペースで追記・更新されています。
追記 (2021年3月28日):THETA Z1 は完売となりました。継続機の発表がリコーからありました。
Android (アプリはいまのところ「未公開版」です):
- THETA Z1 とAndroid スマホをWi-Fiで繋ぎ、Theta DNG Transfer(ベータ版)を使い、Wi-Fi経由で RAW (DNG) をAndroid スマホに転送する。
- Lightroom CC や、Snapseed で DNG を現像し JPEG/PNG でエクスポート (保存)。
- 修正 (2021年3月28日):ギャラリーから写真の共有で
Theta Z1 Stitcher for evaluation(未公開版)Theta Z1 Stitcher を起動して変換するとエクイレクタングラーのファイルができるので、保存。 - 現時点では、Theta Z1 Stitcher for evaluation(未公開版)が変換したファイルを THETA+ アプリが全天球パノラマと認識しないので、さらなる展開には他のアプリが必要となります。
iOS/iPadOS
追記 (2021年3月28日)
iOS/iPadOS の場合 (結論から言うと2019年6月4日現在まだできないと考えていますが、書けることを書いておきます):
- Android アプリの Theta Z1 Stitcher の開発者が、MiSphere Converter という他の360度カメラ (THETA と同じ Dual-Fisheye仕様) のファイルを iOS上でスティッチングするアプリを販売しています。そして、RAWも転送できると説明に書かれていました。これは THETA 用ではありませんが使えるかもしれないと思い購入してみましたが使えませんでした。
DNG ファイルを THETA Z1 から iPhone に直接転送する方法がない上、THETA プラグインを使いSDカードにRAWファイルをコピーしても、そのままの状態ではiOSでは読み込めないので、まだまだ課題が多く、iOS/iPadOS では時間がかかりそうです。- 追記 (6/7/2019): iPad ですが、USB-C タイプの iPad Pro 2018 では、THETA Z1 からRAWをケーブル経由でコピーすることができました。
リコー THETA Z1 の RAW (DNG) ファイルをスマホでスティッチングする 考察 その1 Dual-Fisheye
私は、リコーTHETAの初期型からTHETAを使っていますが、THETA V と相性がどうも悪かったように感じていて、THETA V 時代は活動がさかんではありませんでした。しかし、調べてみると、THETA V 時代にいろいろと面白いことが起こっていたようです。
まず、THETA のプラグインを使うことで、スティッチングしていない (Dual-Fisheye) ファイルを保存することが可能になっていました。なんでわざわざそんなことをする必要があったのかというと、スティッチングしなければ、カメラ内メモリーへのファイル記録を早くすることができ、撮影のインターバルを短くできるからです。なるほどー。面白いことを考える人がいるものですね。目から鱗です。
この Dual-Fisheye で記録する方法、まずはタイムラプスをおこなったり、大量の写真を撮影するときには便利なことが考えられます。
そして、Dual-Fisheye はスティッチング前のファイルになるので、HDR合成をおこなう場合にも最適と考えられていたようです。いまさらですが、このプロセス THETA V で使ってみたかったです。
参考:Tutorial – Dual Fisheye – THETA V Plugin Development Community Guide
そして、Dual-Fisheye のまま記録すると、後からスティッチングしないとなりませんので、スティッチングするためのアプリが必要になります。このために開発されたのだが、Theta Z1 Stitcher for evaluation の前身となるアプリのようです。
参考:Theta Z1 Stitcher for evaluation for Android – APK Download
リコー THETA Z1 の RAW (DNG) ファイルをスマホでスティッチングする 考察 その2 Xiaomi Mi Sphere
私の THETA 活動が盛んでなかった間、海外では Xiaomi Mi Sphere という360度のカメラに人気が集まったようです。このカメラは、2017年 (THETA V が発売になった年) にRAW+JPEGの撮影ができ、値段もリーズナブルだったようです。しかし、スティッチングにいろいろと難があり、そこで、独自に変換をおこなう MiSphere Converter のようなアプリが開発されることになったようです。
H360 (Xiaomi Mi Sphere / Theta Z1 Stitcher の開発者さんのページ)
リコー THETA Z1 の RAW (DNG) ファイルをスマホでスティッチングする 考察 その3 iPadOS
今日 (2019年6月5日) iPadOS が発表されました。ファイル管理システムが新しくなる予定で、iPadOS 13 ではSDカードだけでなくUSBドライブも接続できるようになるとされています。
この新しいファイル管理システムは、THETA Z1 と iPad Pro をケーブルで直接繋げるようになるのではないかと期待が高まる機能でもあります。追記 (6/7/2019): USB-C タイプの iPad Pro 2018 では、THETA Z1 からRAWをケーブル経由でコピーすることができます。
Android スマホと THETA を一緒に使っていてびっくりしたのが、Android スマホと THETA Z1 を USB-C ケーブルで接続すると、USBモードでJPEG は取り込むことができること。RAWは取り込めませんでした。再現できるか検証しているのですが、私の環境では再現できなくなってしまいました。写真を撮ったのでのせておきます。 追記 (6/7/2019):再現できました。しかし、私の環境では再現性がなぜか不安定です。アプリを使い Wi-Fi経由でRAWをコピーできるので、これについてはまた気が向いたときに再検証してみます。追記 (2021年3月28日):Android でもUSB-C ケーブルで有線にてファイルのコピーが THETA Z1 からできています。
参考:Lightroom mobile(Android)での写真の読み込み / モバイル版 Lightroom に写真をインポートできない
リコー THETA Z1 の RAW (DNG) ファイルをスマホでスティッチングする おまけ 一番驚いていること
今回のプロセスをリサーチしてみて、個人的に一番驚いているのは、リコー THETA Z1 から RAW (DNG) ファイルを Wi-Fi経由で、Androidスマホに転送できるようになってしまったこと。これ実は他のカメラでもできたら良いなーと、日頃から思っていることでした。
私は普通の写真は Leica TL2 で撮影していますが、RAWを iPhone にコピーするときはSDカードをカメラからだしてカードリーダーを使いコピーしなければなりません。これがすごくめんどうなのです。
調べてみましたが、Wi-Fi経由でRAWファイルをスマホにコピーできるカメラを見つけられませんでした。もしかしたら、THETA Z1 が初めて RAWファイルをスマホにWi-Fi転送できるカメラとなったのかもしれません。
RAWをWi-Fi転送してみて思うのは、とても便利ということ。そして、転送にすごく時間がかかるのかと思っていましたが、そうでもなかったこと。JPEGをサムネールに使うことで、ファイルリストの表示にも、そこまで時間がかからないなど、驚くことばかりでした。
あまりにも驚いて感動したので、アプリの開発者の方にメールを書いてしまったくらいです。(すごいアプリですよ、ありがとうございます!)