37年後の「E.T.」。1982年に公開された名作「E.T」、続編は4分という短いものだが、「E.T.」ファンには楽しめて、気になる点もいろいろと。
「E.T.」は、宇宙人と子供が主人公ということもありSF映画と思われているが、SF映画というよりは「子供が主人公」の傑作映画だ。この映画の根底のテーマは「親の離婚」である。実は、監督のスピルバーグ氏は親の離婚の経験者で、ETとの別れと、両親との別れが二重構造的に扱われている映画を製作した。
「A Holiday Reunion (休日の再会)」と名付けられた続編は、Xfinity と呼ばれるインターネットサービスのCMとして製作された。映像の中で、タブレットや音声コントロール、動画ストリーミング再生などが登場するのはそのためだ。
1982年の作品でエリオットを演じた本人 (ヘンリー・トーマスさん) が37年後の姿も演じている。親の離婚に心痛めていたエリオットさんが、37年後にどのように暮らしているかはネタバレになるので書かないが、なんだか心温まる4分間だった。
続編の製作は コムキャスト (アメリカのケーブルTV・インターネットプロバイダー) で、「ロスト・イン・トランスレーション」の撮影監督だったランス・アコードさんが監督を務めた。スピルバーグさんも監修のような形で参加しているとのこと。
久しぶりに「E.T.」を見たくなった、冬休みに見るビデオのリストに入ることになりそうだ。